人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

第21回AI美芸研「美意識のハードプロブレム」

記録ページ

    • 人工知能美学芸術研究会よりお知らせです。第21回AI美芸研は「美意識のハードプロブレム」と題して、10月13日(土)16時より、中野駅から徒歩8分のなかのZERO西館学習室3にて開催されます。ゲストは『脳の意識 機械の意識』著者の渡辺正峰、『ロボットの心 7つの哲学物語』著者の柴田正良の御両名です。奮って御参加ください。

開催概要

  • 【名称】

    • 第21回AI美芸研「美意識のハードプロブレム」
  • 【日時】

    • 2018年10月13日(土)16:00-20:00(開場15:30)
    • ※終了後、懇親会(香港亭)
  • 【会場】

  • 【講演】

    • 渡辺正峰(東京大学大学院准教授、独マックスプランク研究所客員研究員)
    • 柴田正良(現代哲学:金沢大学理事・副学長)
    • 中ザワヒデキ(美術家/人工知能美学芸術研究会代表)
    • ※講演後、全体討論の時間を設けます。
    • ※講演と討論は撮影、実況、配信歓迎です。記録動画を後日公開します。
  • 【参加費】

    • 2,000円(原則どなたでも参加可、予約不要、懇親会費含まず)
    • ※入場は先着順、受付開始は開演30分前(15:30)です。
    • 来場者が60名を超える場合は、立ち見、もしくはご入場いただけない可能性もございます。
  • [主催]

    • 人工知能美学芸術研究会(AI美芸研)

講演内容

  • 「意識の脳科学 - 人工意識による仮説検証から意識のアップロードへ -」
    渡辺正峰(東京大学大学院准教授、独マックスプランク研究所客員研究員)

    • 本発表では「人工意識の脳接続主観テスト」を主に取り上げる。機械の意識を検証する上で、それを自らの脳に接続することにより、自らの意識をもってその意識を"味わう"。ただし、単に脳に接続すればよいというものではない。テストの可否を握るのは、機械に意識が宿ったときにのみ、脳との間で感覚意識体験が共有されるような機械と脳の接続のあり方だ。ヒントとなるのは、スペリーによって二つの意識が共存することが示された分離脳である。人工意識の検証の原理が指し示されることにより、長らく哲学と科学の間を彷徨ってきた意識の科学が「真の科学」へと昇華することが期待される。さらに、意識の機械へのアップロードへの道筋をつけたい。
    • ※脳科学研究者の渡辺正峰は、機械に意識をアップロードすることによって「永遠の(意識としての)生」を実現するための大学発ベンチャー立ち上げを現在準備中である。著書『脳の意識 機械の意識』他。(※文責・中ザワ)
      http://www.chuko.co.jp/shinsho/portal/105654.html
  • 「ロボットはモーツァルトやダリになれるか?」
    柴田正良(現代哲学:金沢大学理事・副学長)

    • われわれの現実世界は、恐らく、物理的な事実が残りのすべての事実を決定するという意味で物理主義的世界である。したがって、「美」そのものは、「善」や「正義」そのものと同様に、プラトン的なイデアとしてではなく、たかだか物理的な事物・出来事に附随(スーパーヴィーン)するあり方でしか存在しえない。しかも、実はそれすら怪しい(反実在論)。他方、ロボットの心は、人間の心と同様に、脳に代わるある種の「電子工学脳」に附随して存在することが可能だろう。では、人間がモーツァルトやダリになれたように、ロボットもそうした芸術家になれるのか? ロボットが持ちうる心」は、美や道徳を捉えることができるのか? 美や道徳に関する反実在論に立つなら、ロボットは、進化の偶然性による脳機能の制約を人間と共有する限り、人間並みの「美」を捉えるだろう。しかし、そうした制約がないなら、ロボットの「美」はうんざりするほど自由だ。美しいものとそうでないものとの境界さえ存在しなくなるほど…
    • ※哲学者の柴田正良は、現代の心身問題の一つの純粋な研究方向が心を持ったロボットの制作にあるとして、理工系の研究者と共同プロジェクトを展開する。著書『ロボットの心 7つの哲学物語』他。(※文責・中ザワ)
      http://siva.w3.kanazawa-u.ac.jp/
  • 「機械的情報と意味論的情報」
    中ザワヒデキ(美術家/AI美芸研代表)

    • 知らない外国語の文字で記された単語は、観察主体にとっては視覚的な機械的情報に過ぎない(シニフィアン/原子論側)。しかし辞書等で既知の言語に翻訳されれば意味論的情報に変貌する(シニフィエ/イデア論側)。この時、同じ対象でありながら観者にとっての美的価値も上昇または下落する。新国誠一の視覚詩は、文字の視覚的側面と意味的側面の同居により成立している。数列は一見、数の羅列にしか見えなくても、観者が背後の方程式に気づくと意味が生じ、美醜の対象にもなる。都築潤は、エンコードとデコードの間断ない継起が創作の本質だと言っているように私には思える。客観と主観の間に横たわる意識やプロジェクションの概念と関わる、最奥の課題だ。
    • ※中ザワヒデキという表記の美術家名は医学部在籍時より使用。バカCGを経て方法主義宣言、新・方法主義宣言、人工知能美学芸術宣言。ビットマップ3D特許。著書『現代美術史日本篇』。元・文化庁メディア芸術祭審査委員。
      https://www.aloalo.co.jp/nakazawa/
  • 第21回AI美芸研「美意識のハードプロブレム」